システムエンジニアは専門的なスキル・知識で与えられたタスクをこなせればよい仕事では決してない。クライアントのニーズに応えながらよりよい仕事を行う柔軟性や適応力も問われる。
その土台となるのがコミュニケーション能力だ。ただ黙々とプログラミングをこなしていればよい仕事ではない、ともいえるだろう。
そんなシステムエンジニアに必要なコミュニケーション能力にはいくつかの種類がある。まずヒアリング力。要件定義の段階でクライアントの要望や希望をしっかり聞き出すことができるか。相手の話にしっかり耳を傾けるだけでなく、聞いたうえでより細かい内容を聞き出す能力も問われる。
そしてこのヒアリング力とも関わってくるのが信頼関係を築いていく能力だ。クライアントが「この人ならこちらの意図を理解してくれる」と信頼してくれるようになれば話し合いがグッとスムーズに進むようになり、よりクライアントのニーズに応える仕事ができるようになるだろう。
さらに提案力も欲しい。クライアントの本音や要望を聞き出すだけでなく、「もっとこうしたほうがいいんじゃないか」と逆に提案する。
クライアントのニーズの一歩先をゆく提案ができるようになれば質の高い仕事ができるようになるし、クライアントからの信頼もますます厚くなるはずだ。
よく聞き、話を引き出し、そのうえで提案する。この3つの段階を通してコミュニケーションをとることができるか。
これはクライアントだけでなく上司や同僚とのコミュニケーションにおいても同様だが、システムエンジニアとしてキャリアを積んでいくうえで必須の能力といえるだろう。