システムエンジニアは、クライアントからの依頼を受けたうえで、仕事をする機会が多くなる。
与えられた役割をしっかりこなすのはもちろん、クライアントの要望や希望に応えて仕事をする、あるいはこちらからクライアントに提案して企画・計画を決めていくといった機会もある。それだけに綿密なコミュニケーションはもちろん、信頼関係の構築が重要になってくるのだ。
とくに重要となるのが、要件定義の段階だ。この時点でクライアントの要望や希望を深いレベルで確認したうえで決めていかないと、後になって「これはわれわれが求めていたものじゃなかった」といったクレームや注文がつく可能性がある。
要件定義の段階で、相手の本音を引き出せないまま中途半端な意思疎通で話を進めていくと、このような事態に陥ってしまうのだ。
クライアントが信頼してくれるようになると、どんどん要望や希望を口にするようになり、システムエンジニアの側でもその要望を取り入れ、「それはちょっと難しい」とはっきり告げることができるようになる。
信頼関係を土台にした密接なコミュニケーションがよりよい仕事、クライアントの要望に叶う仕事への実現の近道となるわけだ。
また、信頼関係を築けていればクライアントが依頼してくる段階でこちらができること、得意としていることを踏まえたうえで相談してくるようになるので、最初から話し合いがスムーズに進みやすいといったメリットもある。こうして見ても、システムエンジニアはクライアントと信頼関係を築き、その信頼を土台にして業務を進めていくことが重要なのは明らかだ。
そうしたクライアントとの関わりで、システムエンジニアはどんな仕事上の行動が信用を獲得できるのかを把握したうえで、確実に信頼関係を築けるように行動に移すといいだろう。